祝・死はおめでたい? 故人と遺族

前向き思考

宗教の死生観

宗教といってもいろいろあります。ここではキリスト教、イスラム教、仏教、が死についてどのような考え方を持っているのかをご紹介します。

注・年代や宗派によって教えは細かく分かれているので、概ねこのような考えですという紹介です。

キリスト教では、

プロテスタントもカトリックでも死は神のもとへ行く事なのでお悔やみの言葉は必要ないそうです。キリスト教徒にとって死は神のもとへ行く事なので悲しむことではなく祝福されるべきこと

引用・池上彰と考える死とは何だろう

 

イスラム教

現世と来世があり今生きているのが仮の世界、来世こそが本当の「生」死は来世の通過点人生の終わりではなく怖いものではありません、大切なのは来世、天国と地獄へ分けられどちらに行くかが現世の行いで決まる。

引用・池上彰と考える死とは何だろう

仏教

仏教も宗派や地域、年代によって解釈や諸説がたくさんありますので、ザックリとご紹介します。

死後は、輪廻転生と言って、モノや動物に生まれ変わるとされます。6道(天道、人間道、地獄道など…)という場所に行ったり来たりを永遠に繰り返すそうです。修行をして立派になり人間を超越できた人だけが、この繰り返しから外れる事ができます。これが解脱と言います。

 

ザックリ説明でしたが、どの宗教でも概ね共通していることといえば、

次の世界がある

という部分ですね

死ぬという事は、要するに新たなスタート地点に立ったという事になります。

キリスト教では死を祝福されるものだとハッキリ言っていますね、キリスト教ではしっかりと死はおめでたいというニュアンスで死を見ています。(遺族を必要以上に悲しませないという意もあるのかなと個人的には思います)

宗教にあまりなじみのない日本人は、この宗教的死生観をもっと意識しながら生きていけば、今までよりももっと豊かな生き方ができるのではないでしょうか。

死ぬ事に恐怖や不安を抱いたり、遠ざけたりしていては臭いものにをしフタをしている事と同じです。

そもそも死は臭いものでも汚いものでもないと、個人的には考えております。

神道・しんとう(日本独自の神様信仰)では死はケガレといって怨み嫌いますが、私はそうは思いません。

死は素晴らしいものなのです 過去記事です暇な方どうぞ

死ぬことは、なんてすばらしいっ!遺伝子の話
死ぬことはすばらしいんです。細胞もヒトも傷つき修正不能なものは排除され飲み込まれ次の新しい生命に託す、その働きによって一つの個体、一つの種が守られています。細胞の老化や死はヒトが生きる上では重要で、細胞は老い死にながらヒトは生きているのだそうです。

宗教では、死の恐怖感を和らげるようにこのような教えがあり、人々を救ってきた歴史があります。

しかし、宗教の本を熟読し勉強をしたり、ましてや教会やモスクなどでの集会に参加するといったようなことはなかなか難しいですよね。

一個人ですぐにでもできる事と言えば、自分が死に対する考え方を柔軟にしておくという事がいちばん手っ取り早い事になります。

カンタンに言うと、死を恐れず死を祝福してしまうという考え方もアリなのかな~ってことを頭の片隅に置いてみようって事です。

 

楽しい葬式 

 

世界に目を向けてみると、葬式を楽しく行うなんて事があるようです。

ここでは、死そのものという事ではなく

葬式という儀式だけに注目してみます。

イギリスでは今までの荘厳、厳粛とした葬式よりも明るく楽しい葬式が人気を集めているそうです。

またアフリカのガーナでは故人を送る時はものすごくにぎやかに送るのだそうです。これは、故人は新たな人生が始まるとされてるので、皆で祝福するのだそうです。

どのような事でも

どうせやるなら、楽しくやろうぜっ!

そんな意見に賛同してくれる人は多いと思います。

世界でも、死を祝うという考え方は存在しています。そのような考え方は今の日本人でも受け入れられる可能性は十分にあると思います。

しかし、遺族にとってみれば、悲しい出来事を無理やり楽しくと思っていても、結局はその場しのぎで根本解決にはなっていないし、その後の心の落差により余計に気分を落ち込ませるようなこともありますよね。

葬式は楽しかったとしても、後に残るのは喪失感。

喪失感は無くなりませんので、喪失感で傷ついた心をケアする、グリーフワークやグリーフケアという取り組みに頼ってみる事もおすすめします。

カタチだけの楽しい明るい儀式では喪失感に対する根本解決にはなりえませんし、そもそも喪失感を一挙解決することなどは永遠にできません。

だとしたら、死をおめでたいと思える事ができるのならば喪失感は無くならないが、気持ちが少しは楽になる事はあるでしょう。

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