エピソード3 首が立つ話
駅員さんの話になります。
夜の通勤時間帯に普段通り窓口業務をしていたら、電車の汽笛が数秒間隔で鳴り続け(異常を知らせる合図)ホーム上の異常を知らせるブザー音も鳴っているので、人身事故が発生したのだと確信してホーム上に上がったそうです。ホーム上には人だかりができていたので、電車が跳ね飛ばしたその人はホーム上にいるのだと思いましたが、ホーム上にあったのは首だけ。しかも、その首はしっかり立っていたそうです。目撃証言によると、電車が進入した時に男性が線路内に飛び込み首だけが切断されてホーム上を転がり、ホームにいた旅客の誰かの足に当たって立ったまま静止したという事です。
駅員さんの余談…人間の首って意外に立っている状態でも安定しているのかも知れないねなんて言っていました。そういえばさらし首とかのイメージ図を見ると安定しているようにも感じます。
エピソード4 腕に付着したモノとは…
駅員さんの話です。
現在では事故の遺体処理は消防の方が行う事が多いのですが、昔は駅員や乗務員が行う事もありました。警察が来ると運転再開までに時間がかかるとのことで、さっさと処理して、警察には事後報告してお終い、そんな時代もあったそうです。
その駅員さんもいつものように遺体処理をしていました。当時はビニール手袋をはめて、特に血液には注意を払って作業をしていたそうです。感染防護服などのようなものは無かった時代です。作業が終わって通常業務に戻り休憩中のご飯時に、二の腕辺りにわずかな違和感を感じたそうです。その違和感は次第に大きくなってきて、軽くつねられるような軽い痛みになって来たそうです。よくよくその部分を見てみたら、ピンク色をした小指の第一関節くらいの肉片がべっとり張り付いていていました。その肉片が乾燥を始めて縮み、腕の皮膚の表面を引っ張る事による違和感だったのです。しかもその肉片は、腕の皮膚と同化しようとしているのか、なかなか取れなくて無理にはがそうとしても自分の皮膚も一緒にはがれそうになるような不安もあったので、お湯に漬けて肉片をふやかしてはがしたそうです。
何かの怨念、執念を感じさせる話ですよね。
もう、感じ悪くて今晩の飯食いたくねーよっていう話でした。