遺体が爆発!
一九の葬儀は火葬で執り行われたそうです。
江戸時代の庶民の火葬がどのような設備で行われていたかはここでは追及しませんし、私にはわかりませんが、一九の棺か遺体に火をかけて、火が棺か遺体を包み込んだ時
爆発が起きたそうです。
爆発なのか花火を打ち上げたのかはわかりません、いろいろな伝え方をすることもあるのでしょうし、受け取り方もあるでしょう。
葬儀の際に遺体から花火を打ち上げた、なんて描写もあるようですが、打ち上げ花火を打ち出すのにはそれなりの装置が必要だと思うので、あまり現実的ではないと考えまして。ここでは、爆発としています。
一九のキャラクターが葬儀の際に、打ち上げ花火を打ち上げたという伝説にさせたかもしれませんね。
とにかく、普通の炎ではない火薬的な激しい爆発・燃え方をしたのでした。
葬儀に参列した人はびっくりしたでしょう、当の本人は死後の世界で大爆笑をしていることが、容易に想像できます。
しかしなんで?
みんな、唖然としたでしょう、それが一九の狙い通りの粋な演出でした。
答えはこうで、
死期を悟った一九は、自分の弟子たちに
自分の葬儀は必ず火葬にするように
自分の遺体は絶対に洗わないように
と遺言を残していたそうです。
一九は自分の死装束に火薬を入れて、念入りに弟子たちに葬儀のやり方、遺体の扱い方を周知させて、自分の葬儀でさえネタを仕込んで周囲を笑わせる、驚かせることを考えていたのでした。
もしかしたら、宣伝効果を狙った、ビジネス的な要素もあったのかもしれません。
火薬に線香花火を仕込んだという、説もあります。
恐るべし十返舎一九
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