まとめ
社会学の本を読んでいたら、延命治療に関係する項があったのでご紹介させていただきます。
延命治療に関する厚生労働省のデータがある。「自分や家族について、延命治療を望みますか?」という問いだ。
大半が「自分については延命治療はして欲しくない」と答えている。家族が死ぬ場合にも、7割以上の人が「して欲しくない」と答えている。
ところが、公式のデータはないけれど、実際に家族が死にかけている場面では、9割以上の人が延命治療を希望するというふうにもいわれている。
引用・14歳からの社会学 著・宮台真司
この著者が指摘しているように、冷静でいられないと判断が鈍って本意とは違った方向に行ってしまいがちです。
冷静でいられない状況下で生死に関わる判断をしなくてはいけない、という事が起り得ることをしっかり意識しておかないと、本人や家族が悲惨な思いをする可能性は十分にあります。
しっかり最期の医療の在り方について話し合いがなされていないと、家族間の軋轢などが芽生えて、看取る、送るというような穏やかな感情にならずに悲しいだけの葬式になってしまいます。
故人に対する想いが嫌な感じで終わってしまいます。
話は少し変わりますが、
高齢者は誤嚥性肺炎での死因が多いとされています。
誤嚥性肺炎とは、寝たきり状態が続くと体力が落ちて筋力も落ちます。
食べ物を上手に飲み込むことができずに、気道内に詰まってしまう事で肺炎が起こるそうです。
こうなってしまうと医者は胃瘻を選択して、胃に直接栄養を入れて生き延ばす方法をとります。
この判断は家族がしなくてはいけません。
穏やかに入院していたおじいちゃん。
昨日まで元気におしゃべりをしていたおじいちゃん。
ところが…
急に病院に呼ばれて、誤嚥性肺炎により胃瘻をしないと死んでしまいます。
誤嚥性肺炎だけの話ではなく、他のシチュエーションもあることでしょう。
今すぐ、その場で判断しなくてはいけない場合もあります。
どうしますか?
実の親、義理の親、
決断しないと死んでしまいます。
どうしますか?
今すぐに決断できますか?
とりあえず…治療の方向で…となりますか?
治療は一切拒否しますか?
本当にそれでいいのですか?
どうしますか?
家族と連絡を取り合っている時間は無いですよ!
どうしますか?
・・・・・・・・!?
その決断で後悔が無いのなら、それはそれで良いと思います。
延命治療をするもしないも
どちらを採用するにしても
元気な時に本人家族と話し合いをすることは
とても大切です。
終末期の医療について、本人、家族間で話し合いをしなかったという後悔が一番やるせない後悔になる事は事実です!
”死テラシーブログ”
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