SRC・サーク遺伝子とは?
みなさんご存じのSRC遺伝子が今回の主役です。
SRC遺伝子??? ご存じじゃねーし そりゃあまぁそうですよね。
私は当然知りませんでした。今回たまたま知っただけのことです。バカ面してエラそうに語りますが、バカの一つ覚えという事で聞いていただけたらと思います。
SRC遺伝子は”サーク”と呼ばれています。
主なSRC(サーク)の仕事
SRCが無くては、ヒトは生きて行くことはできませんし、そもそも受精することさえ出来なのですね。
そんなSRCなのですが、細胞分裂するたんびに遺伝子はコピーされます。コピーするのはSRC遺伝子だけではありませんが、様々な種類の遺伝情報が途方もない量でコピーされる訳です、そこには少なからずコピーエラーが発生します。
この、エラーは仕方なくそうなってしまったのではなく、
わざとエラーをしているのです。
まるっきり同じ遺伝情報をコピーしたのなら、同類の遺伝子情報を持った細胞ができてしまいます。まるっきり同じ遺伝子情報を持っていた個体が多数存在すると、ある悪性ウイルスとの相性が悪い遺伝子だったら、その遺伝子情報を持っている個体は全て死滅してしまいます。
コピーエラーによって、少し違った遺伝子情報を持っていたのならば、その悪性ウイルスに抵抗できるかもしれないという事で、わざとコピーエラーをして遺伝子情報を多様化しているという事なのですね。
どんどん細胞分裂をして、様々な遺伝子情報を試して、その個体は長い年月をかけて進化し、最終的にはスーパーサイヤ人みたいな個体に又は種になってしまうのではないかと思いますが、そうにはならないのです。
逆に言ってしまうと、Aには強いがBには弱いといったような多様性が出てきますので、ウイルスや病に対して完全完璧な個体や種というのは誕生しません。
話を個体に戻しますと細胞分裂をたくさん繰り返して、遺伝子情報のコピーを続けると、エラーが蓄積してエラー発生率が上がってきてしまうのです。
エラーが増えてくると細胞自体にも問題が増えきます。
その個体にも問題が増えてきます。
これが
「老化です」
エラーの蓄積によって、肌の張りが悪くなったり、視力が落ちたり、膝関節が痛くなったり…老化現象を挙げたらキリがありませんが、細胞分裂がある限り老化は必然なのです。
体調の不具合は言葉通り体で感じるのですが、染色体・遺伝子、細胞レベルで見てみると体では感じない非常事態が発生しているのです。
先ほど、SRC遺伝子は細胞を増殖させる働きがあると書きましたが、増殖を抑制することもします。遺伝子のコピーエラーの蓄積によって細胞を増殖する、抑制するというコントロールができなくなりひたすら増殖し続けてしまう事があります。
これが
「癌です」
癌細胞の増殖を抑制する、抑制遺伝子の一つとして、P53という遺伝子があります。この、P53は悪性の細胞を自ら自殺(アポトーシス)させることを促す働きがあるのですが、P53遺伝子が活発化してしまうと今度は細胞が自ら死を選ぶ、細胞自殺(アポトーシス)が多発してしまう事もあります。
これはこれで大変な事になってしまいます。
アポトーシスについての過去記事です、お暇な方どうぞ。
うまくいかないな~というよりは、うまくできているな~と感心してしまいます。
この世に生命を与えてくれた、SRC(サーク)遺伝子。
あんなに体の事を気遣ってくれていた、SRC遺伝子。
最期はコントロール不能になり体を蝕んでゆくSRC遺伝子。
やっぱり、ヒト・日本人は
礼に始まり礼に終わる
癌に始まり癌に終わる
そんな、ところでしょうか。
コメント