鉄道乗務員の体験談・人身事故と遺体搬送

自殺

死生観として

私、個人としては自殺というものはそれぞれイチ個人の自由だと思っております。

自殺と言っても100人いれば100通りの人生があって100通りの考えがあって100通りの自殺のやり方がありますので、一言でカンタンに良いことだとか悪いことだとかで済ませられることではありませんし、正解はありません。

しかし、自殺で死んでゆくことでその遺体はとてもひどい状態になることが多いでしょう。

自分一人がひどい姿で死んでゆくことはいいとしても、他人を巻き込むような自殺は絶対にやってはいけないことです。

鉄道関連の自殺事故では、駅のホームから線路への飛び込み自殺を図ったら、列車に弾き飛ばされて、ホームにいた人に激突してそのホームにいた方が亡くなってしまった、なんてこともありました。

ビルからの飛び降り自殺もそうですね、通行人が巻き込まれることも起こっています。

このように考えていくと自殺って最終的には誰かの迷惑(お世話)になっているということはハッキリしていますね。

遺体搬送をした経験のある私でさえ、本当に迷惑だなと感じてしまっています。この人の人生や苦労、遺族の悲しむ顔…そのようなものは一切感じなかったです。ごめんなさい。

だから、鉄道自殺や自殺はいけないよって言うつもりはありません、

現実はこうですよっていう話です。

安楽死・ベーシックインカムを望む?

このような、誰かの迷惑(お世話)になり、遺体損傷が激しいような自殺を防ぐにはどうしたらよいか、そんな議論が巻き起こりますね。

正統派でいうと、世の中の問題を解決できれば自殺は減るのだ!自殺者が間違っているのではなく社会が間違っているのだ!

なんて声が聞こえてきそうですね。

一挙解決派でいうと、国は安楽死を認めろ!安楽死が無いからむごい自殺が無くならないんだ!

という声が聞こえます。

また、ベーシックインカム(誰でも簡単に生活資金補助を受けられる制度)なんて声も聞こえてきます。

ここでは、安楽死やベーシックインカムの事については触れませんが、とにかく

今すぐ困っている人が大勢いる事は間違いない事実です

今すぐ誰かが根本的な解決をしてくれるということはありません

だとしたら、どうしましょう?

具体的にどうしましょう?

体や心に疾患を抱えている人はどうしましょう?

身寄りが無く、スマホもケータイも持っていない人はどうしましょう?

???

結局今すぐにできる事は

生きるか死ぬかは

自分の力と思考で

自分で決める

これが現実だと思います。

 

衝動的、突発的、ちょっとした出来心なんてことは誰にでもあります。

毎日利用する鉄道で、ましてや公共交通機関を利用して衝動的に人生に決着をつけてしまうのは少々考えてほしいものですね。

しかし、精神疾患によりエアポケットのように絶望感が突然やってくる方もいらっしゃると聞きますので、一概にやめてほしいとも言えません。

鉄道人身事故はきっと無くなりません、すべての駅にホームに柵が付くまでは。

しかし、ホーム柵を乗り越えてまでも、電車に飛び込む強者もいますが…

やはり社会の問題的な要素もあるものなのだという、

自分も社会の一部なのだという、

周囲の人間も理解しなくてはいけないところでもあります。

社会のありよう、自身の死生観について、他人の自殺について、死について、もっと興味を持っていただけたらと思います。

生きるも死ぬも教養が必要です。

答えが無いからこそ、教養が必要なのです。

生きるのか死ぬのか、明確な答えは無いと思いますが、皆様と一緒に勉強していきたいと思っております。

 

お疲れさまでした、こんなところまで読んでくださってありがとうございました。

より良く生きてより良く死ぬ

皆様に良い死が訪れますように願っております

”死テラシーブログ”

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