サイトカインと現代の老人
サイトカインを小林先生に説明していただきましょう。優しく説明していただいていますので、原文そのままです。
組織の細胞の入れ替えのためには、新しい細胞の供給に加えて、老化した古い細胞の除去が必要です。老化細胞の除去には
1)細胞自身が「アポトーシス」という細胞死を起こして内部から分解して壊れる、
2)免疫細胞によって食べられて除去される、
の2通りありますが、加齢した個体の老化細胞は除去が起りにくく、そのまま組織に留まる傾向にあります。
この老化した残留細胞が厄介で、周りにサイトカインという物質を撒き散らします。本来サイトカインは傷ついたり、細菌に感染された細胞が、それらを除去するために炎症反応を誘導し免疫機構を活性化させる働きがあります。しかし、組織の老化細胞から放出された場合には、炎症反応を持続的に引き起こし、その結果臓器の機能を低下させ、糖尿病、動脈硬化、がんなどの原因となることが知られています。つまり、老化細胞がそのまま除去されないで残ると、組織を害し器官の機能を低下させるのです。
引用・生物はなぜ死ぬのか 著・小林武彦
先生、ありがとうございました。
という訳で、死にきれずに老化した細胞は、ただそこにいるだけでサイトカインを放出し、周りの正常な臓器の機能を低下させる。
最終的には病気を誘発し、死へ誘導するのです。
・・・・・・・・!
なんだか、現代のヒトそのもののように感じませんか?
小林先生は、「老化は病気ではないと感じています」といったような事をおっしゃっています。
素人が考えても高齢の場合は、足腰が痛い、食べものが上手く飲み込めない、内臓に腫瘍が見つかった…これは病気では無くて老化ですよね。
病気では無いのに、自治体から補助されているタクシー券を使って毎日のように病院に行っては手厚い医療を受けてくる。病院仲間とエントランスで楽しいおしゃべりを楽しんでくる。
100歳を超えても尚、延命治療に縋りついて、月に○○万円の医療費の補助を受けている。
その補助費用を負担しているのは、現役世代。
現役世代の経済的負担は大きくなり、なかなか自分へのお金は使えません。子供も育てる金銭的余裕はありません。
このような事は世間的によく言われている事ですね。
しかしここでは、財政や制度についてはサラッとスルーしてまいります。
また、上記引用です。
加齢した個体の老化細胞は除去が起りにくく、そのまま組織に留まる傾向にあります。
あれっ!
議員さんの事かな?
官僚様の天下り人事の事かな?
テレビで見る議員さんはおじいさんばかり…
○○会長さんもおじいさんばかり…
ノンノン!細胞の話ですよっ!
そこで、よくよく考えてみると、
なかなか死なない現代の
歳老いたヒトと、歳老いた細胞と、
おんなじ事をやっているではないかっ!
と笑ってしまいました。 笑ったら怒られるか…
でも、笑ってしまいます。
だって、そりゃあそうでしょう。
ヒトの体の細胞は60兆個あるそうなのですが、それらの集合体が自分です。
細胞の行動も自分の行動も同じことをしているのは当たり前じゃない、と感じてしまうからです。
コメント
お世話様です。この記事もブログにしました。どうぞ観てください。
https://youtu.be/yKMbAwR28aQ
チェックしました~!ありがとうございます。